ザイザルの副作用で多いのは眠気

花粉症対策において有用なザイザルは、花粉はもちろんハウスダストや他のアレルゲンによるアレルギー性鼻炎など、アレルギー症状の緩和にも大きな効果をもたらします。
しかし、有用な点ばかりではなく服用の際には副作用にも十分注意しなければなりません。
ここでは、ザイザルの副作用についてや、それを考慮した飲み方の工夫について解説していきます。
また、他にも注意したいポイントとして、必要な定期検査に関してや、飲み合わせ・併用に関しても述べていきます。

ザイザルでの眠気を防ぐには就寝前に服用

ザイザルとは、抗ヒスタミン効果のある「レボセチリジン」の商品名です。
また、レボセチリジンは通称名であり、含まれる主成分の正式な名称はレボセチリジン塩酸塩といいます。
アレルゲンの侵入により免疫系の細胞がヒスタミンH1受容体と結合してアレルギー反応を起こしますが、レボセチリジンを服用することでヒスタミンH1受容体を遮断してアレルギー症状を緩和します。

ザイザルは第二世代に分類されており、比較的新しい製品です。
第一世代の欠点を改善したことにより、身体への負担や副作用が少なくなっています。
ただし、いくら減ったとは言え、副作用に注意すべき点は変わりません。

代表的な副作用としては、眠気です。
服用した後の1時間後に成分の血中濃度がピークを迎えます。
すなわち、そのタイミングが最も眠気が高まる時間帯でもあります。
効能自体はおよそ1日もつ代わりに、副作用の効果が半減するのは約7時間後です。
そのため、服用するタイミングには注意しなければなりません。
添付されている取扱説明書には、車の運転やクレーン車など機械類の操作の前に服用してはいけないと記載されています。

服用に適しているタイミングは睡眠前です。
就寝する1時間前に服用すれば、眠気を利用して入眠することができ効果的です。
花粉症の症状が酷くて眠れない場合や不眠症の方も、睡眠前に上手く利用すればスムーズに就寝できます。
たとえば、23時には眠りたいのであれば、22時に服用することで1時間後の23時には副作用の眠気が発生します。
23時の7時間後である朝6時には効果と副作用が半減しているため、スッキリとした目覚めが得られます。

アレルギーや花粉症による咳やかゆみは、夜や朝方に活性化することが多いです。
その場合も上手くザイザルの副作用を利用して、素早く睡眠を取ることによりやり過ごすことができます。
アレルギーや花粉症の症状と上手に付き合う方法としても効果的です。

成人の場合は1日に1回服用ですが、乳幼児から15歳までの子供に関しては1日に2回服用する必要があります。
その場合、1回は朝に飲むことになります。
小児向けのものは効き目も半分になるよう調合されていますが、なるべく朝は早めに起こして、出発する時間帯にピークがこないよう上手くずらすように工夫しましょう。

ザイザルを長期服用する際は定期的に検査を受ける

ザイザルを服用する上で発生する可能性のある副作用は、眠気の他に頭痛や吐き気、めまいや口の渇きなどが挙げられます。
これらはヒスタミン受容体と構造がよく似ている、アセチルコリン受容体の作用もブロックしてしまうことにより発生します。
脳の神経系統に影響を及ぼす作用があるため、脳が放つ電気信号に対しても弊害が生じてしまうからです。
これを抗コリン作用と呼びます。

抗コリン作用は唾液の分泌を減らしたりする他にも、胃腸の動きを低下させることもあります。
第二世代のものは旧来の第一世代のものよりも抑えめであるとはいえ、ザイザルにも少なからず影響が出ます。

そして、服用期間が長期にわたればASTやALT、ビリルビン上昇などの事態を招き、肝機能障害を起こすことがあります。
ASTやALTは基準値が30IU/L以下になると発生するため、これらの状態をいち早く察知するためにも定期的に肝機能検査を受ける必要があります。

発症頻度は先程の抗コリン作用よりもまれではあるものの、アナフィラキシーショックやけいれん、黄疸・血小板減少などが見られることがあります。
こうなった場合、非常に危険な状態であるため早急に診察を受ける必要があります。
重篤な病気に罹患しないためにも、服用期間が長期にわたる場合や高用量を服用している場合は特に、定期的に診断を受けることや肝機能検査を受けることを怠らないようにしましょう。

ただ、重度の腎障害を持っている方は、ザイザル服用後の血中濃度が上がりすぎてしまう危険性があります。
もし該当する腎臓病を抱えている場合や、腎臓の機能が弱っている方は服用をやめるようにしましょう。
腎臓にかける負担が少ないものもあるため、医師と相談して違うものを服用するようにしてください。

しかし、成人における服用の副作用の例は非常に少ないことでも知られており、ザイザルは優秀です。
治験結果によれば、眠気が全体の5.2%であり、頭痛が3.3%、疲労が3.0%といったように続きます。
従来の第一世代のものよりもはるかに発症率は低く、比較的新しいとされる第二世代の中でもザイザルの副作用発症率は低い部類に入ります。
このことからも、安全でありアレルギー・花粉症対策に向いているということが分かります。

ザイザルとの飲み合わせや併用に注意が必要

ザイザルとの飲み合わせ・併用には、いくつかの注意点があります。
まず、絶対に一緒に飲んではいけないのはセチリジンやヒドロキシジンなどザイザルと似た成分のものです。
過敏症であったり、過去にアレルギーを起こしたことのある方、腎臓が弱っている方は特に危険であるため、一緒に飲まないようにしましょう。

次に、禁止とまではいかないものの、一緒に飲む上では注意が必要なものを見ていきます。
喘息治療に用いられる「テオフィリン(テオドール)」や、エイズの治療に用いられる「リトナビル(ノービア)」を一緒に飲むと相互作用を起こす可能性があります。
また、不整脈を緩和する作用を持つ「ピルシカイニド(サンリズム)」と併用してしまうと、両剤の血中濃度が上昇して、ピルシカイニドの副作用が発現したり症状が重くなるとの報告があるため要注意です。

他にも、安定剤や睡眠剤など脳の中枢神経を鎮めるものを併用すると、眠気やふらつきなど神経系の副作用が強まるおそれがあります。
ザイザルとは別に常飲しているものがあれば必ず事前に医師に伝えておきましょう。

この他、アスベリンやアストミン、メジコンといった感冒性(風邪)を改善するものに至っては併せて飲んでも基本的には問題ありません。
ムコスタやビオフェルミンなど胃腸を改善するものも併用することは可能です。
むしろ、ムコスタなどによって胃膜を保護したり、胃の内部の環境を改善することによってザイザルの副作用から守ることができるため、病院によっては一緒に処方されることもあるぐらいです。

ただし、ロキソニンやバファリンといった解熱剤に関しては少し注意が必要です。
ザイザルの副作用である抗コリン作用のうちに、吐き気やめまいといった症状がありますが、ロキソニンなどの強力な解熱剤と併用するとまれに吐き気が強まる恐れがあります。
もともと、ロキソニンには胃を荒らしたり胃腸の痛みを伴う、消化器系の副作用を伴う可能性があります。
そのため、ザイザルと併用することにより、副作用がより強まってしまうケースも十分考えられます。

これら製剤の他、アルコールと一緒に摂取しないようにしてください。
ザイザルの眠気の副作用を発症しやすくする原因となります。
服用期間中の飲酒は、できるだけ控えるようにしましょう。